風水では色が違えば、色の意味も違ってきます。
本来、風水は環境学として主に住居、室内の色をどうするかに使われてきました。私は、初めて風水を知ったのは、中国人からなのですが、その時は、中国占いと言っていました。今から25年ほど前のことです。
今でこそ、「西に黄色」は誰でも知っていることですが(西は黄色というよりは金色が近いのですが)、これは日本ではあまり言われていなくて、Dr.コパ氏によって大いに広めていただけました。
今回は、風水と色、それも中国の風水におけるインテリアなど室内に使う色を中心に書いていきたいと思います。
財布の色についてはこちらのページに詳しく書いています。
>>財布の色と風水(2020年)金運と財布
中国と日本では、微妙に色が違う場合があるのですが、それについても書きましょう。
日本で「木、火、土、金、水(もかどこんすい)」と呼ばれる五行説を中心に色と「東西南北(とうざいなんぼく)」をみていきます。
なお、中国では、日本と違い「金、木、水、火、土」の順番で言うことが多いです。方位についても「東南西北」の順番です。
風水と関係の深い陰陽五行で色をみる
風水といえども、大元をたどれば陰陽五行説にたどりつきます。
「木、火、土、金、水」からなる五行です。
まずは、五行からみた基本の色です。
木に属する色は:緑色、エメラルドグリーン、黄緑色
火に属する色は:赤、紫、ピンク
土に属する色は:黄、珈琲色、茶色、褐色、土色
水に属する色は:黒、紺色、灰色
金に属する色は:白、金色、銀色(シルバー)
ここで少し説明したいのですが、中国人と話をしていると漢字が共通しているので、同じものを指すと誤解しがちなのですが、意味が違うことがあります。
たとえば、藍色というと、日本人なら紺色をイメージしますが、中国では青です。スカイブルーは天藍色といいます。
中国人の青色は、日本人のいう紺色に近いイメージです。それと「緑」の意味でも使います。
それと「茶色」のこと指して、「黄色」ということもあります。
鄧小平が言った言葉に「黒い猫でも白い猫でも鼠を取るのが良い猫だ」というものがありますが、あれは、実際の発言は「黄猫」と言って「茶色の猫」を意味していたということです(さすがに黄色い猫は考えにくい)。
日本では、信号の色を「青信号」といいますが、実は「緑」だということに近い感覚でしょう。
中国では皇帝の色は、「黄色」といわれています。「木火土金水」の中央に位置する「土」に属する色、「黄色」が皇帝にしか許されない色でした(ちなみに、中国最初の皇帝は、黄帝、です)。
今回、天皇陛下の即位の礼で、「赤みがかった黄色」(太陽が一番上に位置した時の色とも言われる)の黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)を身につけたことで、その色を知った人も多いでしょう。儀式の時に着用する袍の色です。
黄櫨染(こうろぜん)の色も、黄色に属するのでしょう。黄色と言っても幅があります。
この布のように、茶色に見えても「黄色」の範囲になることさえあります(赤みがかった黄色の中でも茶色に近い)。
皇太子の色は、「黄丹(おうに)」で、黄櫨染より、もう少し明るい色です。黄櫨染の色も、黄丹の色も「禁色」で、文字に「黄」が入っています。同じ「黄色」として、天皇と皇太子で「陰陽」の対になっているのだと思われます。
中国の皇帝にしか許されない「黄色」は、日本においても「黄」が示す範疇の広さから、オレンジや茶色に見えるような色であっても「黄」色なのです。
五行だけでなく、相生と相剋の関係も
陰陽五行ともに知っておきたいのが、「相生」といういわば助けたり、良い方向に向かわせたりする相性のいい関係というものがあります。
木生火→火生土→土生金→金生水→水生木
「木は火を生じ、火は土を生じ、土は金を生じ、金は水を生じ、水は木を生じる」
それに対して、やっつける関係もあります。こちらは良くないほうです。
木剋土→土剋水→水剋火→火剋金→金剋木
「木は土を剋し、土は水を剋し、水は火を剋し、火は金を剋し、金は木を剋する」
木は土から養分を取り、土は水をせき止めドロドロにして、水は火を消して、火は金を溶かし、金は刃物で木を倒します。
要するに、パワーをダウンさせ、いじめる関係ですね。
中国風水での住居色彩
先ほども書いたように、中国風水では、家の方位や龍脈など環境学としての色彩が強いです。そこで「色と風水」というと主に住居として考えられてきたので、室内の色、ということになります。
1,東は「木」に属します。家の中で東側には、「木」に属する緑色を配置します。
目にやさしいと言われる緑色です。リラックス効果もあります。そこで家の東側には、観葉植物などを置くといいのです。絵画を掲げるのなら、木々の絵がいいです。
「木」ですから、机など木製のものを置くのもいいです。
緑色は、「健康運」に関わりがあります。
先ほども書いたように「水生木」で相性の良い助けてくれる関係(相生)があるので、「水」に属する「黒、紺」もいいのです。ブルーライトをもってくるとか、緑の木と海の絵なども掲げてもいいです。
2,西は「金」に属します。西は、中国風水では「財運」すなわち日本での「金運」に関わる方位と言われています。財運や事業運です。
西は金に属するので、「白」「金色」「銀色」のものを置くといいです。白い陶器などいいですね。
こちらも「土生金」から「土」に属する「黄色」や「茶色」もおすすめです。
「黄金」を置くなら、西にしろと言われています。黄色のライトを置くのもいいです。
3,南は「火」に属します。南には赤いインテリアを置きます。中国では「赤」は幸運の色ですから、赤を多用します。紅いぼんぼりなどは、南に置くといいのです。
また、その年の干支が自分の生まれ年の干支と同じなら、赤い色の下着を着るといいと言われています。または、赤い紐をかけておくと。
このことからわかるように赤には厄除け、災い除けの意味もあります。「火」も「木生火」という助ける関係があるので、「木」に属する緑色もインテリアにいいです。
赤と緑というと、クリスマスカラーを思い出しますが、それを考えるとクリスマスツリーも南にいいのではないかと思っています。
4,北は「水」に属します。北には、黒いインテリアがいいです。紺色も落ち着きがあって北にいい色です。
また「水生金」から「白」もいいです。黒と白ではお葬式を連想しますが、落ち着きの「北」でモノトーンインテリアに合います。白と黒のモノトーンインテリアは、落ち着きのイメージです。
落ち着きの「北」なので、寝室にいいですね。
白色蛍光灯などを置いてもいいですし、紺色が「水」なので、紺色の枕もいいです。
色にはパワーがあり人に与える印象も考慮する
陰陽五行思想には「色」が含まれています。そのように色が心理に与える影響を昔の人は知っていたようです。
それが現在わかるのが色彩心理学です。色彩心理学でよく出てくる話に、昔ロンドンのテムズ川にあるブラックフライヤー橋の色についての有名な話があります。
この橋は、自殺の名所として知られていたのですが、ある博士がこれは橋の色が「黒」であることと関係があると言ったのです。そこで、明るいグリーン(ブルー)に変えたのです。
そうしたら自殺者が56.4%に減ったということです。それほどまで色が及ぼす影響は大きなものがあります。
陰陽五行説の「陰」「陽」も考えたカラー
先ほどは、陰陽五行説の基本からみた色を書きました。
ついでに陰陽五行説の色には、「陰陽」という点も見逃せないのだということについて触れておきます。
「木・火・土・金・水」の基本となる色だけでなく、「陰陽五行」というだけあって「陰陽」の別があります。
「陽」に属する色
「陽の木」に対応する色は、浅緑色、青
「陽の火」に対応する色は、真っ赤(明るめ)、ピンク
「陽の土」に対応する色は、クリーム色、真っ黄色
「陽の金」に対応する色は、白
「陽の水」に対応する色は、灰色、空色、浅い黒(真っ黒ではなく)
「陰」に属する色
「陰の木」に対応する色は、深緑色
「陰の火」に対応する色は、深紅、紫
「陰の土」に対応する色は、土色、珈琲色、黄土色
「陰の金」に対応する色は、金色、銀色
「陰の水」に対応する色は、真っ黒、紺色
総じて見ると、同じ色合いでも、「陽」は派手な色、はっきりしている色、白みがかった色ということがいえるでしょう。
それに対して「陰」は、落ちついた色、暗めの色、黒みがかった色ということができます。
中国風水では、生まれた生年月日と時間からみた「八字」といわれるもので、「喜」と「忌」をみます。
五行で「火」に属するものが多い人、「水」に属するものが多い人のように、その偏りをみます。
詳しく鑑定をすると五行説として「木火土金水」の基本の色だけでなく、「陰陽」もみます。
そこまで詳しくみますと、人によっては「木」といっても「陽の木」の色がいいという場合もあれば、「陰の木」の色がいいのだという鑑定結果がでる場合もあるのです。
「陰陽」で「陰」と「陽」では正反対ですから、それが「凶」となることさえあるわけです。
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